SONY Eマウント中望遠マクロ SEL90M28G レビュー
今回はSONY純正のフルサイズ用中望遠マクロレンズ FE 90mm F2.8 Macro G OSS(SEL90M28G)をレビューします。2015年発売と少し古いレンズですが、Gレンズですので写りに期待したいです。
外観
まずは外観です。筐体が金属で高級感があります。

MFを多用するマクロレンズだけあってピントリングの幅が大きく、リングのセレーションも良くある縦線ではなく、網目状になっています。指に引っ掛かりやすいのでピントリングの微妙な調整が少しやり易いです。(少しだけ、気持ち程度ですが)また、ピントリング上に「AF▲ ▼MF」と記載がありますが、ピントリングを上にスライドさせるとAF、下にスライドさせるとMFになります。実際に使ってみると、MFにしたいときにピントリングをスライドさせ、そのまま手の移動をせずにピント調整ができるので結構便利です。

MF時にはピントリング手前にある青字でピント位置での最大撮影倍率がわかるようになっています。その他、フォーカスレンジリミッター、フォーカスホールドボタンがあります。更に本レンズは手振れ補正も搭載しており、手振れ補正ON/OFFスイッチもあります。

α7CⅡにつけるとこうなります。α7Cがコンパクトなこともあり、そこそこ長く感じます。タムキューも同じくらいなので、このスペックならこんなもんなのでしょう。



スペック
主なスペックは下記です。手ぶれ補正付きです。
撮像サイズ | フルサイズ |
焦点距離 | 90mm |
開放絞り | F2.8 |
最小絞り | F22 |
絞りばね | 9枚 |
最短撮影距離 | 0.28m |
最大撮影倍率 | 1:1 |
フィルタ径 | Φ62mm |
手振れ補正 | 有 |
外形寸法 | Φ79×130.5mm |
質量 | 602g |
最短撮影距離
最短撮影距離で撮影すると、下記の感じの距離感になります。

この状態で写真を撮るとこのようになります。等倍マクロなのでかなり大きく写りますね。

ボケ
紺の地に白いドットの生地をF値を変更しながら撮影しました。玉ボケの形状を確認しやすくするために、F値が小さい写真はピントの外し方を大げさにしています。ですのでF地の違いによるボケの大きさ比較としては使用できません。
F2.8では四隅と横端がレモン型です。特に四隅のレモン型が顕著です。

F4.0まで絞るとレモン型から内側が欠けた丸に改善されます。

F5.6までくると四隅の本当に端の方以外はほとんど丸になります。

F6.3になると四隅含めてほとんど丸になります。

F8まで絞ると全域で丸になります。

因みにピントを合わせるとこうなってます。

AF速度
AF速度測定の結果です。α7CⅡを使用して開放FとF8でAFの合焦速度を測定しています。精密な測定ではないのであくまで参考で。今回はTamron 90mm macro(F072S)と比較しています。撮影距離300mmの撮影はフォーカスリミッターを近接側に設定しています。

マクロレンズとしてはAF速度がそこそこ速いです。AFがマクロにしてはかなり早いと評判のTamron 90mm macro (F072S) と比較しても500mmでの数字上はそこまで劣っていません。ただ、最短撮影距離付近になる300mmでは差が出ます。体感だとピントを外した後の復帰ではかなり差があり、今回の測定方法での差以上の差を感じます。マクロ撮影はMFメインで、AFはポートレートの時がほとんどという方も多いと思うので、人によってはこの速度差は気にならないかもしれません。
※詳細測定方法と、他のレンズの測定結果一覧はこちらです。
作例
多少傾き補正を入れているものもありますが、基本AWBで絞り優先撮影、撮って出しです。α7CⅡで撮影しています。



F8.0まで絞って落ち葉を撮影しました。カリカリという感じではないです。

公園の水飲み場を撮影しました。水や金属の質感が綺麗に出ています。背景もそこそこなめらかです。

室内での撮影です。前ボケ後ボケ共にアウトフォーカスへのつながりがなめらかです。

普通にスナップ撮影してみました。







マクロ撮影だけでなく、スナップ撮影のレンズとしても問題なく使えます。AFはそこそこ速いのでストレスなく撮影可能です。
まとめ
マクロとしての写りが良く、中望遠等倍マクロはワーキングディスタンスもある程度取れるので撮影がしやすいです。また、AFもそこそこ早く、ボケのなめらかさも良いので、ポートレートやスナップ用のレンズとしても問題なく使えると思います。使い勝手としても必要なスイッチは揃っていますし、特にAF/MFの切り替えをフォーカスリングのスライドで切り替えできるのがマクロ撮影時に便利です。
手振れ補正が付いているのはありがたいといえばありがたいですが、最近のEマウントフルサイズボディでボディ内手振れ補正がないものはほとんどないので、実際はあまりアドバンテージにはならないですね。
今は同スペックでTamron 90mm macro VXDや近い焦点距離でSIGMA 105mm macroがあるので、迷いどころではあります。(Tamaron 90mm macro vxd F072Sのレビューはこちら)
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