Magic Keyboardと比較 logicool Combo Touch(iPad Pro11用)実機レビュー
今回はネット上で「純正Magic Keyboard越え」との評価が高いlogicool Combo Touchをレビューしようと思います。
私はiPad Pro 11インチ 第3世代を所持していますので、それに対応したものをチョイスしました。
外観
外観としてはこんな感じです。表面はファブリック調で、側面がゴムになっています。
表面は傷や汚れに強そう。(実際ネット上の長期使用レビューでも「汚れに強い」と言う評判が多いです。)
セッティングするときは背面のキックスタンドを開きます。
重さは単体で574gとなっています。なかなかに重いです。
特徴
メリット
純正同等になめらかな動きのトラックパッド
動きに全く遅延がありません。思い通りにポインタを動かすことができます。複数指によるジェスチャー機能もストレスなく使えます。
また、純正のMagic Keyboardよりも面積が大きいので、使いやすさではCombo Touchが上回っていると思います。(ただし、タイピング時の手の付け根の置き方次第ではトラックパッドが誤動作することも)
Smart connector
iPad背面のコネクタを使用してキーボードと接続されます。キーボードの充電は必要ありません。おそらくこの接続方法によりトラックパッドが低遅延になっていると思います。
※ペアリングも必要ありませんが、Bluetooth接続だとしても一度ペアリングしてしまえばよほど再ペアリングンの必要はなく、それ以降問題なく使えるので個人的にはペアリング不要は大したメリットではないと思います。
キーの押し心地が優秀
キーの押し心地は軽いタッチでタイピングが行えます。結構好きな押し心地です。音も静かなので、図書館などでも気にせず使えると思います。
JIS配列
US配列に慣れていない方にとってはメリットだと思います。Enterキーもしっかり縦に大きいです。(横に少し細いですが。)
安いキーボード付きケースだと印字だけJIS配列っぽくしてあるだけで、Enterキーが縦に小さいなど違和感のあるものが多いですが、Combo Touchは違和感なく使えます。
ただし、Apple製品に倣ってDeleteキーがありません。Windowsに慣れている方はちょっと使いにくいと思います。¥マークが左上に配置されていますが、そこまで使用頻度の高い記号じゃないのであまり気にならないと思います。11インチに収めたうえでタイピングの快適性をなるべく下げない工夫と受け取れます。
キーボード取り外し可
読書やペン入力時にはキーボードが邪魔になりますが、Combo Touchはキーボード取り外しが可能なので、不要な時は取り外して片手持ちが可能です。
この部分の3つの端子でキーボードとケースが電気的につながっています。(ケース側の端子が5個あり、右3つでキーボードとつながります。)
また、キーボードを逆に取り付けることも可能です。外した時よりも当然重くはなりますが、外出先等でキーボードを置き忘れないようにするにはこの方が良いかもしれません。
Magic Keyboardで片手持ちする場合はMagic Keyboardから外すしかなく、キーボードが邪魔ですし、保護機能もなくなります。その意味ではMagic Keyboardより便利だと思います。
キーボード部分がケースに磁石でくっつくので、開く心配はありません。
キーボードが取り外せない保護ケースであってもいわゆる逆パカと呼ばれる状態(2in1 PCでよくやる方法)で片手持ちできるものもありますが、キーを持つことになるので持ちにくいですし、Bluetoothキーボードの場合はキーが作動しっぱなしになるものがほとんどですので、キーを持ちての指で触って誤動作してしまう恐れがあります。
その点Combo Touchはキーが内側に来るのでキーの誤動作の心配がありません。
通常時とは逆でケース側左の3つの端子がキーボードと接続されます。
側面保護
背面に加えて側面もほぼ完璧に保護されていますので、カバンの中に雑に放り込んでも安心です。
(上面はApple Pencil充電用に空いています。)
側面の素材はゴムなので割れる心配もありませんし、落とした時などの本体への衝撃も吸収してくれます。Magic Keyboardだと側面保護がありませんので、Magic Keyboardよりも優れていると思います。
Apple Pencil充電可能
上記の通り上面は空いているので、ケースをつけた状態でもApple Pencilの充電が可能です。ただしこれについてはMagic Keyboardでも出来るので同等性能と言えます。
柔軟な画面角度
キックスタンドは無段階に画面角度を調整出来るので、状況に合わせて最適角度にできて便利です。下の写真の通りほぼ垂直の状態から、ほぼ寝た状態まで調整が可能です。
Magic Keyboardにも調整機構はありますが、調整角度はほとんどないのでMagic KeyboardよりもCombo Touchの方が優れていると言えます。
ショートカットキー有
Magic Keyboardにはないショートカットキーがキーボード最上部にあります。音量調整や画面ON/OFFがここで出来るので、いちいち本体側面を押す必要がありません。(本体側面はケースの上から押す必要があり押しにくいですね。)
明るさ調整やホーム画面へ戻ったり、画面ロックも可能です。
こちらもMagic Keyboardにはありませんので、Combo Touchの方が優れていますね。
Magic Keyboardの約半額
純正のMagic Keyboardの約半額で購入が出来ます。Magic Keyboardより優れたポイントも多い中でこれはかなり嬉しいポイントだと思います。
デメリット
重いしゴツい
574gは正直重いです。それに側面、背面共に素材が結構厚く、持った感じの存在感があります。
iPad Pro11インチを選ぶ方は12.9インチに比べて「軽くてコンパクトで持ち出しやすい」ことを決め手にしている方もいると思いますので、残念ポイントだと思います。(そもそも値段で選んでいる人も多いと思いますが)
音量調整と電源ボタンが押しにくい(ショートカットキーで代用可能だが)
側面がほぼ完全に保護されていることの背反です。音量調整と電源ボタンが覆われています。一応側面はゴム素材ですが、分厚いので押すのに力が必要ですし、クリック感が無くなるので押したかどうかが分かりにくいです。
メリットで「ショートカットキーがあるので、側面ボタンが押す必要がない」と記載しましたが、それはキーボードを接続している時です。動画視聴時など邪魔だと思ってキーボードを外すと、割と使いそうな音量調整が側面保護のせいでやりづらくなるというデメリットが出てきます。
Magic Keyboardは側面がすべて空いていますので、上記の心配はありません。
Simカードスロットも覆われている
どれだけ着け外しするかは別にして、SIMを取り出したいときにいちいちケースを外す必要があるのは面倒です。
これもMagic Keyboardには無縁のデメリットです。
付け外しが大変
「一回付けたら使い続ける!」と決めている人は問題ないですが、iPadのキーボードはノーブランド品含めると色々あるので、他のも使ってみたいと思うことが出てきます。
その際に、側面のほぼ全辺を完全に保護している上に側面の厚みが厚いので、ケースの剛性が結構あり、ケースがあまり変形せずiPadを付けたり外したりが大変です。
また、素材の問題だと思いますが、無理に外そうとするとスピーカー部などのフレームが細い部分が変形して元に戻りきらなくなります。
1つ前で説明した通りSIMスロットも覆われていますので、SIMつけ外し時にはケースを外さなければならず、注意する必要があります。
※フリマサイトでCombo Touchを検索すると、特にフレームが細いスピーカー周辺が変形しているものが結構あります。
USB‐C差込口が狭い
保護を優先した結果かもしれませんが、USB-C差し込み口が狭く、ハブを購入する際などにコネクタ部の大きさに注意が必要です。(Amazonなどのレビューを見ると、Combo Touchに挿せるかどうか書いてくれている人がいるかも。)
この点ももちろんMagic Keyboardには無縁のデメリットですね。
Deleteキーがない
Apple 製品はDeleteキーが無いのですが、それに倣ってCombo TouchもDeleteキーが搭載されていません。WindowsPCに慣れている方には不便かもしれません。ただしこれはMagic Keyboardも同じです。
ペン入力にキックスタンドでの角度変更は実用性無
無段階のキックスタンドはかなり寝かせて使えるのですが、正直ペン入力時には実用性なしです。キックスタンドのヒンジ部分がそこまで固くないので、手を置いて書こうとしても安定せず、後ろに動いてしまいます。
ただし、ここまで寝かせて書くのであればキックスタンドを閉じて普通に置けば良い話です。
また、Magic Keyboardはそもそもペン入力できそうなくらい寝かせることは出来ないので、デメリットとしては同等です。
ペンの保護のためのフラップがない
ペンの保護やキーボードが開くのを防止するためのフラップが付いていないので、iPad本体に張り付けて持ち運ぶ際は落とさないように注意が必要です。別途ペンホルダーを購入した方が良いかも。
※フラップが無くてもキーボードとiPadの画面の磁石が強力なので、不用意にキーボードが開くことはありません。ペンを使用しない人にとってはフラップは開け閉めの時に邪魔だと感じる人もいると思いますので、人によってはデメリットではないです。
設置面積を取る
Magic Keyboardよりも奥行きの設置面積を取ります。新幹線の中などテーブルが小さい場合は画面角度調整がほとんどできません。
※例えば東海道新幹線のテーブルは奥行き約25cmなので、かなり立った角度しか置けません。この角度だと画面が見づらいと思います。
まとめ
実際に使ってみての感想 人によっては純正越えだが重さが・・・
純正Magic Keyboard同等のタッチパッドの動き、キータッチで、側面保護もあってMagic Keyboardの半額なので、確かにある意味では「純正越え」をしていると思いました。素材もMagic Keyboardより汚れが付きにくそうですし。
ただ個人的には重さと分厚さが気になりました。12.9インチではなく11インチを選んだのは、値段もありますが、持ち出しの手軽さも加味してのことだったので。もっと軽くしてくれれば、真のMagic Keyboard越えかなと思います。別記事でレビューしていますが、inateckのキーボード付きケースがかなり軽いので、そちらと比較すると見劣りします。
※M4のiPad Proは11インチ、13インチ共に数10g軽くなっていますし、それに対応したCombo Touchもレビューしたものより軽くなっていますので、M4 iPad Proが羨ましいです。(軽さのためだけに買い替えるほどお金は無いですが。。。)
それと、そもそもタッチパッドが本当に必要かどうかを考えた方が良いかなと思いました。
パソコンライクに使いたい人は必要な場面もあるかもしれませんが、例えばブログの執筆だとカーソル移動はほとんど矢印キーで出来てしまいますし、タッチしたくなったとしても11インチであればすぐ画面に手が届くので、慣れてしまえばトラックパッドは必要なかったです。12.9インチなら使い道が多いかも。
トラックパッドを使う作業をするのはいつも同じ場所であれば、そこに小型のマウスを置いておくという手もありますし、トラックパッドってそこまで必須の機能ではないと個人的には思います。
おすすめの人
・快適なトラックパッドが欲しいけど純正Magic Keyboardは高価すぎて無理(特に12.9インチを使う方)
・iPadを側面まで完全に保護したい。持ち運びが多く、iPadを傷つけたくない。
・重さや厚みがある程度許容できる(手持ちよりカバンでの持ち運びが多いとか)
・ケース自体を頻繁に着脱しない(Cellurarの人は注意)
今回私が使用したのはiPad Pro11インチ用でしたが、iPad Pro 12.9インチ用、iPad無印用、iPad Air用と各種ありますので、ご自分の端末に合ったものを選んでください。特に11インチは「無印10世代」「Air」「Pro」更にその世代によって使用できるケースが異なるので注意が必要です。(Proの場合は世代によって背面カメラレンズの数が違います。AirはTouch IDの為に電源ボタン部分が開いている必要があります。)
Pro 11インチ 4/3/2/1世代用
Pro 11インチ M4用
Air 10.9 5/6世代用
Air 13インチ用
iPad Pro 13インチ M4用
他のキーボード付きケースも検討を
キーボードはデスクで使うことが多く、持ち歩きはケースだけが多いという人はMagic KeyboardとPITAKAのMag EZ CaseとMag EZ Forioの組み合わせも有りだと思います。(高いですけどね。)
タッチパッド不要で軽量なのが欲しい場合は、私はinateckのキーボード付きケースをお勧めします。(実際私も使っています。)
以上、皆さんの参考になれば幸いです。
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